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『空想から映像連鎖』

Artist:周防義和
1998
kick'up / Bearman Records
BMCD-9802

弦楽曲、ピアノ曲、アートポップ、スタンダード料理等、周防義和作品集といった趣になっており、様々なサウンドが展開するノンジャンル音楽箱といえる。

SAMPLE MUSIC

09 声ノ彼方デ連鎖スル
02 ウツツの時間(マル匕扉)
08 弦ノ彼方デ遭イマセウ

SONG LIST

01 ヴォコ・ヴォカズウ
02 ウツツの時間1(マルヒ扉)
03 ムビラ・ヴォカズウ
04 空想がかけらを拾う
05 ウツツの時間2(ハチナナ)
06 弦の時間・ピアノ連鎖
07 「恋と花火と観覧車」~STRING KISS
08 弦ノ彼方デ遭イマセウ~B.Bartokに捧ぐ
09 声ノ彼方デ連鎖スル
10 煩悩ハguitarヲ奏デル~Adrian Belewに捧ぐ
11 ウツツの時間3(4°の庭)~Chick.Cに捧ぐ
12 ザヴィ・ヴォカズウ~J.Zawinulに捧ぐ
13 ヤマノテ・ヴォカズウ
14 PIANO KISS
15 AUTUMN NOCTURNE
16 煩悩ハ踊ル
17 「恋と花火と観覧車」~追いかける夢・弦の扉
18 ウツツの時間
19 OVER THE RAINBOW
20 ボトルネック・ヴォカズウ~Nanker Phelgeに捧ぐ

COMMENT

このアルバムは音楽担当した『恋と花火と観覧車』1997(砂本量監督作品)の劇中音楽『PIANO KISS』(ピアノ:柴野さつき)『STRING KISS』、『追いかける夢・弦の扉』スタンダードリメイクの『AUTUMN NOCTURNE』やDanceパフォーマンス集団『東京愛情研究会』のために作曲した音楽『煩悩ハ躍ル』『煩悩ハGUITARヲ奏デル』、CM音楽、そしてこのアルバム用にレコーディングした曲で構成されている。

弦楽、VOICE、ループリズムで核をなす周防義和の最高傑作『声ノ彼方デ連鎖スル』は桑野聖strings、channelXのリズムに種ともこ(vocal)、五十嵐一生(trumpet)、千葉孝(guitar)らが絡む、プログレッシブな弦楽曲。エンディング部分のヴォイスは種ともこのアドリブが五十嵐一生のアドリブと絡む、でもFUSIONじゃナイヨ!

モーダルなピアノ曲『ウツツの時間』は3パート、また別に『ウツツの瞬間』もあり。

不思議で温かい『空想がかけらを拾う』では小石巳美のヴォイスと楽器アンサンブルが、柔らかく融合、ほわっとした楽園の気分。

桑野聖のダブル弦楽カルテットのリズムにモーダルJAZZな島 健(piano)が即興する『弦の時間・ピアノ連鎖』はとにかくスリリングな時間を楽しんだ。

『弦ノ彼方デ逢イマセウ』も桑野聖グループによる弦楽曲。弦のリズムグルーヴ感主題、展開部では16ビート感のアンサンブルが構築。周防の弦楽のみの編曲で傑作と言いたい。

『厶ビラ・ヴォカズウ』はアフリカの楽器厶ビラ(kalimba)で伴奏形をつくりbottleneck-guitarとfretless-bassが絡んだ音楽。(周防義和のひとりダビング演奏)

『ヴォコ・ヴォカズウ』はvocorderとスペインの楽器bandurriaを使用の曲。(周防義和のひとりダビング演奏)

『ヤマノテ・ヴォカズウ』では山手線の駅名をvocorderを使って歌っているpoptune。

その他、打ち込みから生楽器アンサンブルまで様々な音空間を構築。幻想的Suo's Soundの缶詰といえる。

-----リズムポップと形容すべきサウンドの心地よさ、ピアノのロマンティックな響き、律動感、溢れる弦音楽の柔らかさ、いずれも耳あたりさわやかである。
/キネマ旬報 1998 12月下旬号

-----音のイメージスケッチ集というかエッセイ集のような感じ、適度に刺激がありながらもサラリと気持ちよい。
/FMファン 1998 no.26号

-----タイトルはカタイが中身はヤワラカ。お聴きあれ。
/ブルータス 1999 1/1号

-----幻想的な音色が心地よい、シンプルなピアノソロも収録。
/月刊ピアノ 1999年 1月増刊号

STAFF & MUSICIAN

Produce:和田亨 
Excutive Produce:佐々木賢作(Kick'up)

Engineer:渋谷直人 小幡幹男 伝左衛門 at ONKIO HAUS & ZEULB
Mastering:小泉由香(ORANGE)
ジャケット写真:住井達夫 
デッサン:酒井道久

問い合わせ:Kick'up
http://www9.ocn.ne.jp/~kickup/