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映画『ファンシイダンス/シコふんじゃった。』 Original Soundtrack

音楽:周防義和
1996
Nippon Colunbia
COCA-13256

周防正行監督・映画『ファンシイダンス』(1989)、『シコふんじゃった。』(1992)のオリジナルサウンドトラック。

『ファンシイダンス』COMMENT

『ファンシイダンス』では実際の映画ロケ地の金沢や知人の東京の寺院で多くの打楽器をサンプリングしてリズムテーマに展開。

最初パッキングで使用していたが周防正行監督が気に入ってくれてリズムテーマのみでも独立して劇中伴奏作品(リズムプロムナード)となった。(programming:川瀬正人)音楽担当としてはウレシー誤算であり、正行監督のもっている語り口のリズムにあっていたなと思った次第。

本木雅弘扮する主人公が修行させられるお寺に女子高生たちが訪ねてくるシーンでの弦楽ワルツも楽しく出来た。このワルツは次作『シコふんじゃった。』での映画のリズムそのものとなるブリッジ的テーマに発展することになる。

映画では東京スカパラダイスオーケストラの劇中歌やプリンセスプリンセスのエンディングテーマ曲があるがこのアルバムでは周防義和作品の劇中音楽のみを収録。

『ファンシイダンス』STAFF & MUSICIAN

Produce:石黒典生(エヌ・ツー)
Engineer:斎藤廣志

『シコふんじゃった。』COMMENT

『シコふんじゃった。』では弦、木管、マリンバ、アコーディオン中心に作曲。よく評論でスポコン的映画なのにフランス映画音楽風が新鮮でいいですね、とか言われたがそれは間違いで監督は決してスポコンものを撮ったわけではないだろうし、音楽担当の私もスポコンものという意識はなかったので、フランス映画音楽風というのはくすぐったくて嬉しいが、この映画の劇中音楽は狙ってそうしたのではなく、ただああしたかっただけだった。

ラッシュの段階でとても面白くて、音楽で過剰な表現は全く必要ないと思った。弦楽とTOMのリズムの『猛稽古de辛抱我慢』、ユーモラスな『シコふんじゃった。Bridge』、ハバネラリズムを取り入れた『コウトオ桃色』等収録。

映画ではおおたか清流が歌う劇中歌(『悲しくてやりきれない』編曲:井上鑑)、エンディングテーマ曲(『林檎の木の下で』編曲:加藤みちあき)があるがこのアルバムでは周防義和作品の劇中音楽のみを収録。

『シコふんじゃった。』STAFF & MUSICIAN

Produce:和田亨 
Engineer:渋谷直人 
recorded at MIT Studio

飛鳥ストリングス、風間文彦(accordion)、柴野さつき(piano)、内橋和久(guitar)、藤井珠緒(marimba)、リージェフリーズ(percussions)etc..

またこのアルバムには周防正行監督の映画『変態家族・兄貴の嫁さん』(1984)、TVドラマ『サラリーマン教室・係長は楽しいな』(1986)の劇中音楽(音楽:周防義和)のそれぞれ一曲づつを新たにリメイクして『お嫁さん日和』『お悩みピーブル』として収録している。